HACCPの管理で検食は必要?

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食品を扱う街の個人店、中小規模の工場へHACCP導入をゼロからサポートする専門家、
三村はるかです。 

HACCPの導入・継続、日々の一般衛生管理の見直し・運用をサポートしています。

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本日は最近よくいただくご相談で特に多い、
HACCPと検食の関係について解説していきたいと思います。

検食ってなに?

ブログの読者様の中には検食知ってるよ!という方が多いと思いますが、
今回の内容の基本となりますので簡単に解説していきますね。
検食と一言で言っても種類があるのはご存知でしょうか?

1)試食による検食

1つ目が試食による検食です。
作ったものを責任者が試食し、内容は予定通りか、衛生的か、味や見た目に問題はないかなどを確認しますね。
主に給食施設や食品工場で行なっています。

試食による検食は、学校給食での実施が法律で決められています。※学校給食法
学校給食では試食による検食の手順が決められていますが、その他の施設で施設ごとに手順が異なるのも特徴です。

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2)衛生検査(微生物検査)用の検食

2つ目が衛生検査用の検食です。
これは、何か問題が生じた時のために保管を目的とした検食です。
食中毒が発生した場合には保健所に提出するものですので、品目ごとに分けて保管します。
衛生検査用の検食は、食品衛生法や大量調理施設衛生管理マニュアルを基に行われています。

衛生検査用の検体の保存方法は下記の通りです。
1品目ごとに50g採取し、定められた期間保管します。(製品ごと保管してもOKです!)
・冷凍保管:2週間(-20℃以下)※1 大量調理施設衛生管理マニュアル
・冷蔵保管: 72時間(10℃以下)※2 食品衛生法施行条例
・想定される販売流通期間 ※2 食品衛生法施行条例

食品工場やお店でも試食による検食を行う場所もありますが、
街のお店や中小規模の工場では、検食というと衛生検査用の検食を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

HACCPの管理で検食は必要なの?

それでは、今回の本題!
さまざまな法律が関係している検食ですが、
HACCPの管理項目として検食は必要なのでしょうか?

HACCPの管理項目に検食は必要ありません!

そうなんです、HACCPの考え方からみると、検食は必要ないのです。

HACCPの考え方で検食について考えてみよう

HACCPの考え方の基本として、
「HACCPは製造(調理)する全ての製品(商品)を安全につくるための衛生管理システムである」と考えます。

簡単に説明すると、HACCP管理ができているところで作った商品は全て安全ですよ!ということになります。

検食をするとなると、作った商品の一部または一つを抜き取って確認することとなります。
しかしHACCPは、作った商品一つ一つに対して個別に安全を担保するのではなく、
全商品を安全に作ることを目的としているため、HACCPの考え方では検食の必要なないのです。

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検食が必要な場合の対応について

HACCPで検食が必要ないからといってやらなくてもいいかというと、
そうではありません。
特に、食品衛生法で定められた基準に該当する施設は必須となりますので注意をしてください。
(衛生検査用の保存検体は、多くの事業所で実施が義務付けられています。該当するか確認をしておいてくださいね)

ただし、HACCPの管理として検食は必要ないので、

HACCPの管理と検食の管理は別物!

と考えるとわかりやすいですね。

検食はHACCPに組み込んで管理するものではありません。
衛生検査用の検食については、なにかあった時のために現物を取っておくというものです。
試食の検食は、食品工場で実施しているところでも、念の為の確認でやるという認識で行なっています。

HACCPと一緒にしてしまうと管理が難しい場合がありますので、別々に考えてもらうといいですね。

まとめ

食品衛生の世界はさまざまな法律や管理方法で溢れており、とても混乱してしまいます。
管理項目や内容が多くなりすぎると管理しきれずにパンクしてしまうので、
自分のお店(工場や事業所)で本当に必要な管理はなにか見極めるのが大切です。
今回は、HACCPと検食に焦点を当てて解説しました。
管理する内容が異なるものですので、しっかりと分けて管理してみてください。

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