食中毒を知ろう!〜ノロウイルス〜

こんにちは!

ご覧いただきありがとうございます。

食品を扱う街の個人店、中小規模の工場へHACCP導入をゼロからサポートする専門家、
三村はるかです。 

HACCPの導入・継続、日々の一般衛生管理の見直し・運用をサポートしています。

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師走に入り、寒さがどんどん厳しくなってきましたね。
これからさらに寒くなっていきますが、
これからの時期、流行してくるのがノロウイルスです!!

食品を扱っている皆様は
ノロウイルスが恐怖の生物にしか見えなくなりませんか!?


これからの冬の時期、
ノロウイルスに怯えないためにもしっかりとした知識を
身につけていきたいですよね!

そこで、今日は
「ノロウイルスについてしっかり理解しよう!」をテーマにお話ししたいと思います。

それではまず簡単にノロウイルスについておさらいです!

◼️ノロウイルス
症状:吐き気・嘔吐、下痢、腹痛
感染経路:経口感染
潜伏期間:12〜48時間
主な原因食品:貝類(二枚貝)、二次汚染された食品
予防方法:
・中心部まで十分に加熱する(中心温度85℃〜90℃で90秒)、
・二次汚染予防のためノロウイルス感染者は調理場業務に従事させない。など

上記内容、みなさんよく目にすると思います。

工場や飲食店などの調理施設では、
どう予防したら良いのかが重要になりますので、
予防方法として「ノロウイルスを広めないためにできること」
に注目したいと思います。

ノロウイルスがなぜ冬に流行するかわかりますか?
それは主な原因食材である二枚貝の牡蠣を生で食す人が増える時期だからです。
(実際には夏にもノロウイルスは存在しているんですよ!)

生牡蠣を食べてノロウイルスを発症する人が増え、
その人たちの嘔吐物やふん便を介して
他の人に感染して広まっていくということが考えられます。

◆ノロウイルス予防の鉄則◆
①中心部まで十分に加熱すること
ノロウイルスは加熱により死滅しますので、
中心部が85℃〜90℃に逹温し、その状態が90秒以上続くと感染力を失います。
よくノロウイルスというと「牡蠣」と連想し、牡蠣のみに注意がいきがちですが、
クラムチャウダーなどの二枚貝を使った料理も全て該当しますのでご注意くださいね。

②下痢・嘔吐の症状が出ている従業員は食品を直接取り扱う業務に従事させない。
ノロウイルスは腸で悪さをするウイルスです。
よって、感染者の嘔吐物やふん便を介して感染が広がってしまいます。
また、家族にノロウイルスの症状がある人にも注意が必要です。
本人に下痢・嘔吐の症状が無くてもウイルスを保有している場合があるため、
家族が嘔吐してから42時間は業務内容を変えるなど注意が必要となります。

③嘔吐物・ふん便の処理を確実に行う。
お客様で急に体調が悪くなり嘔吐された方がいらっしゃるとします。
みなさんどのような対応をしていますか??

ノロウイルスは感染力がとても強いため、
嘔吐した時に跳ねた目に見えない吐しゃ物にもウイルスが存在します。

また、感染者がトイレで排便し、蓋を閉めないで水を流すと
ウイルスが舞ってしまいドアノブや壁についてしまいますよね。

よく空気感染すると間違える方もいますが、
実際は嘔吐物や糞便から舞った目に見えないものが手につき、
その手から口に入り感染するのです。

そこで、ポイントを2つお話しします。
①ノロウイルスお片付けセットを用意しておこう!
必要なものは、
・大きいゴミ袋2枚
・マスク
・使い捨ての手袋
・使い捨てのエプロン
・キッチンペーパー
・次亜塩素酸ナトリウムが入っている液体(キッチンハイターなど)
※希釈した溶液でもOKです。その場合、
水1リットルに対して次亜塩20mlが適量となります。
あらかじめ希釈溶液を準備できればベストですが、
1度希釈してしまうと日持ちがしません。
よってキットには原液を入れておくとよいでしょう。

これらをバケツに入れてすぐ取り出せる場所に用意しておきましょう。

嘔吐物を目の前にしたら、、、
1)マスクと手袋、使い捨てエプロンを着用します。
2)キッチンペーパーを嘔吐物の上からかぶせて飛沫しないようにします。
3)その上から次亜塩素酸ナトリウムが入っている液体を振りかけます。
4)キッチンペーパーごと嘔吐物をゴミ袋へ入れます。
5)次亜塩を残りのキッチンペーパーに染み込ませながら綺麗にふいていきます。
6)手袋を交換し、水で仕上げ拭きをして完了です。
ゴミは全てゴミ袋へ入れ、口を縛ります。二重にするとより安心です。

◆特に注意してほしいこと◆
①嘔吐物の処理中や処理後、水で流したくなりますが、
決して流さないでください!水で流すと、どんどん感染範囲が広まってしまいます。
必ず拭き取るように注意して処理してくださいね。

②トイレ掃除の最後は次亜塩素酸ナトリウムが入っている液体で拭き掃除しよう!
次亜塩を薄めた溶液をあらかじめ作成しておきます。
日々の掃除で使用するのに適した濃度は、水1リットルに対して次亜塩5mlです。
この溶液をトイレ掃除の最後にペーパーに浸し、拭き掃除してください。
これでトイレに残ったウイルスも死滅し、事前に予防することができます。

次亜塩素酸ナトリウムを使用する際は、
酸性の洗剤と絶対に混ぜないようにしてください!
有毒ガスが発生してしまいとても危険なので要注意です。

以上、ノロウイルスを広めないためのポイントをお伝えしました。

お客様や従業員の方が嘔吐すると驚いてしまい間違った対処法をしてしまうかもしれません。
しかし、少し手間がかかるように見えますが、
正しい処理方法を行った方が、処理した人も感染に怯えることなく、
安心できますよね。
お店からノロウイルスの食中毒を広めないためにも正しい予防方法の徹底をしてください!

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