実は危険な餅つき大会!食中毒を出さないためには・・・?③

こんにちは!

ご覧いただきありがとうございます。

食品を扱う街の個人店、中小規模の工場へHACCP導入をゼロからサポートする専門家、
三村はるかです。 

HACCPの導入・継続、日々の一般衛生管理の見直し・運用をサポートしています。

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今回も前回の続き、
HACCPの考え方に基づいて、餅つき大会の内容を考えていきます!

前回は、

考え方2:工程ごとに危害分析してみよう!

ということで、工程を5つに分けた内容に対する危害分析を行いました。

今日は、

考え方3:重要管理点を設定しよう!

をテーマに考えていきたいと思います。

最初に重要管理点についてのお話です。

重要管理点は、HACCPの考え方を行う上で欠かせない項目となります。
(重要管理点の詳細はこちらからご覧ください)
HACCPを管理していく上では、
重要管理点=CCPという表記で行なっていきます。

CCPという言葉を聞いたら、重要管理点のことだなと思っていただいてOKです。

CCPを決めるポイントは、
危害を出さないようにするために、一般衛生管理で管理しきれるかどうか
が大きな判断基準になります。
(基準Aではもっと細かい判断基準で決めていきますが、複雑になってしまうので
このブログのテーマであるHACCP基準Bの該当事業者様は、イメージで抑えていただければと思います。)

それでは本題に戻りまして、餅つき大会の工程から重要管理点を定める必要があるかを見ていきます。

工程①調理場でもち米を蒸す

【生物学的要因】

危害要因対策
もち米の中の土壌由来による病原微生物の存在十分な加熱温度、加熱時間により死滅させる
二次汚染(調理器具、人由来)による病原微生物の汚染調理器具の殺菌、手洗い・消毒

この生物学的要因では、対策としてどちらも一般衛生管理で対応できるため、

CCPの設定は無し

となります。


【化学的要因】
なし

【物理的要因】

危害要因  対策
   調理器具の破損(硬質異物の混入)   一般衛生管理により確認・管理する

この物理的要因では、対策としてどちらも一般衛生管理で対応できるため、

CCPの設定は無し

となります。


このように、1つ1つの工程をみていき、
危害要因はなにか、対策はどうするか、対策としてCCPの設定が必要なのか
を確認していきます。

1つ1つの工程ごとに解説していきたいのですが、
重複箇所が多いため、工程①を例にあげさせていただきました。

その他の工程を含む、全5つの工程を確認してみると、
今回は一般衛生管理で管理しきれる内容となりますので、

CCPの設定はなし

という判断をすることができます。


CCPの設定をすると、記録を残してモニタリングをする必要があるため、
CCPの数は少ない方が管理もしやすいのです。

今回はこの時期食中毒の発生リスクが高くなる
お餅つき大会を例に挙げてHACCPの考え方を行なってみました。

いかがでしたか?

各施設ごとに工程が異なってくると思いますので、
餅つき大会を行う予定がある方は、
自分の施設の工程に置き換えて考えてみると食中毒発生リスクを下げることができますよ☺️

とはいえ、やはりできるか心配・・・という方もいらっしゃると思います。

その場合は、二次汚染に注意して行なってください!

危害分析の結果からもわかりますが、
二次汚染を防ぐことがとても大切です!

基本中の基本ですが、

・手洗い、消毒を確実に行う
・お餅を扱う人をあらかじめ決めておき、最小限の人数で行う
・使用する器具(杵、臼、水桶、バット、ボウル、箸等)は殺菌してから使用する

このことを徹底するようにしましょう!

近年では、餅つき大会でついたお餅と食べるお餅を別けて提供する施設もありますよね。
これも1つの食中毒対策としてとても有効です。

ついたお餅は持ち帰り用にして、加熱してから食べるようにするのも手です。
(お餅の中心温度が85℃以上達温していればOK!)

みんなで楽しむイベント、そこで食中毒がおきてしまったら・・・とても悲しいですよね😢
準備することで防げる食中毒。
今一度見直してみてはいかがでしょうか?☺️

餅つき大会

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