食中毒を知ろう!〜サルモネラ属菌〜

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食品を扱う街の個人店、中小規模の工場へHACCP導入をゼロからサポートする専門家、
三村はるかです。 

HACCPの導入・継続、日々の一般衛生管理の見直し・運用をサポートしています。

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前回のブログで登場したサルモネラ菌による食中毒。

サルモネラ菌の食中毒について紹介をしていなかったので、
今回は、
「サルモネラ菌食中毒を理解しよう!」をテーマにお伝えしていきます。

では、解説スタートです♪

◆サルモネラ属菌

・菌の特徴
家畜(ニワトリ、ブタ、ウシなど)をはじめとした多くの動物の腸管内に生息し、
河川、水、土壌など自然界にも広く分布している菌です。
食品のサルモネラ汚染は、ヒトや動物の糞便による汚染であるため、
食品は常に環境から汚染する危険性があると考えられています。

乾燥に強いのが特徴で、環境中での生存率が高いことから、二次感染が起こりやすい傾向があります。
加熱には弱く、60℃、15分で死滅するため、中心部までの加熱が重要です。

・症状
潜伏期間は6〜72時間です。
症状は、高熱(38〜40℃)、嘔吐、腹痛、下痢です。

・原因食品
動物性食品が原因食品ですが、特に感染リスクが高いのが鶏卵です。
その他にはうなぎなどの魚類、有機野菜、ケーキ類などの広範囲の食品が原因食品として報告されています。
また乾燥にも強いため、粉乳や香辛料などの乾燥食品からの報告もあります。

それでは、最後に最も重要な予防方法です。

・予防方法
1)中心温度75℃、1分以上の十分な加熱が最も有効です。

2)加熱殺菌後の二次汚染の防止も大切です。
乾燥で死滅しないため、加熱前の食品や調理環境と触れてしまうと、二次汚染が起こる可能性があります。
加熱殺菌後は清潔な環境で素早く低温保管する必要があります。
温かいまま提供する場合も、衛生的な環境で危険温度帯を避けた高温のもと、
素早く提供するようにしましょう。

以上、サルモネラ属菌についてお話ししました。

鶏肉、鶏卵が原因の食中毒として、以前の記事でカンピロバクターを紹介しました。
(過去記事参照:食中毒を知ろう!〜カンピロバクター〜
鶏卵はサルモネラ、カンピロバクター共に汚染リスクが高い共通の原因食品ですが、特徴が違ってきます。

カンピロバクターは乾燥に弱く、サルモネラは乾燥に強いです。

どちらも加熱での予防が有効ですので、特徴と予防方法をしっかり理解し、
食中毒の予防に取り組んでいただきたいと思います!

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