要注意!夏の食材管理
こんにちは!
ご覧いただきありがとうございます。
食品を扱う街の個人店、中小規模の工場へHACCP導入をゼロからサポートする専門家、
三村はるかです。
HACCPの導入・継続、日々の一般衛生管理の見直し・運用をサポートしています。
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本日は、これから迎える夏の時期にぜひ注意していただきたい食材管理にまつわるお話をしたいと思います。
その中でも今日はお話は夏のカット野菜に対する管理についてです。
お店で使用する野菜として、
カット野菜を使用するお店が増えてきています。
ここで実際にあったお話をしたいと思います。
このお店ではピーマンの角切り(1cm角)をカットした状態で仕入れていました。
夏のある日、仕入れたピーマンの角切りを使用しようとしたところ、
容器に大量の水分が出ておりビチャビチャの状態になっていました。
今まで同じ商品を同じところから仕入れていたのにこんなことは初めて・・・
とのこと。
その日はピーマンの角切りを使用しないで営業を行いました。
***
この状況でまず思うのは、
これは原料に問題がある!ということですよね。
確かに届いた原料が水分でビシャビシャの状態になっていたら、
腐敗しているのかな?と思います。
しかしこの原料、腐敗していたわけではありませんでした。
原因はなんと、
カット野菜に対する保存温度の管理不足によるものでした。
野菜は生き物です。
よって、収穫後も呼吸をしています。
カット野菜に加工してもこの呼吸は続いています。
よってカット野菜は、原料加工から流通までの温度管理を10℃以下に設定し、
呼吸量を抑えて製造・流通・販売を行なっています。
ところが野菜に温度変化が加わると、呼吸量が増えて呼吸過剰となり、
細胞壁が壊れて水分を出します。
このことを離水現象といいます。
この離水現象が
ピーマンの角切りがビシャビシャになってしまった原因なのです。
では、どこでこの離水現象が起きたのでしょうか。
ピーマンの角切りを仕入れるところまでは10℃以下の管理ができていました。
しかし、仕入れた後すぐに冷蔵庫に入れずにしばらく放置していたことがわかりました。
ここで離水現象が起きてしまったのです。
夏の暑い時期にすぐに冷蔵庫に入れずに放置してしまうと、
あっという間に温度が上がってしまいます。
このお店では離水現象が起きたピーマンを使用しませんでした。
そうすると、ピーマンを使った商品が提供できなくなります。
その商品を楽しみに来店されるお客様がいらっしゃっても提供できません。
お客様の期待を裏切ることになってしまいます。
ちょっとだけだから大丈夫・・・
とは思わずに、しっかりと原料の温度管理を行なってくださいね!
◆今日のポイント◆
原材料の温度管理を行なってください!
特に夏の暑い時期はしっかりと対策をとることが大切です。
従業員の皆が管理できるように仕組みづくりを行いましょう!
食品を扱う街のお店で義務付けされたHACCPでは、
一般衛生管理の項目で管理していきます。
記録の保管も忘れずに行なってくださいね(^ ^)